2022活動レポート     

   
 こどもエコクラブくしろ への問い合わせは、
北海道釧路市黒金町7丁目5番地
釧路市役所  釧路市市民環境保全課内 こどもエコクラブ地方事務局担当まで(пF0154-31-4535)


 


実 施 日:2023年 (令和5年) 7月21日(金) 天気:晴 気温:17.8℃ 南南東0.9m/s
活動内容:釧 路 湿 原 夏 夜 ★・・・ ホタル 観 賞 会 2023 ・・・★
 
釧路湿原 ★釧路川が蛇行しながら流れ広大な釧路湿原。日が沈むと、夏の闇夜にヘイケボタルが光を放し乱舞いする
(標茶町夢が丘展望地)

 1学期の終業式が行われ1ヵ月あまりの夏休みに入った今日、 釧路湿原に生息しているホタルをとおし命の大切さや湿原の生態系や水環境などを学ぶ観賞会を行いました。

 釧路湿原ではヘイケボタルとオバボタルの2種類が生息しており、ヘイケボタルの成虫は7月上旬頃から活動を始めます。 生息地の釧路湿原ヨシ・スゲ湿原のあちら、こちらで光を放すヘイケボタルをたくさん見つけ観察することができました。
成虫として活動する期間はわずか10日間ほどの儚
(はかな)い命とか。 その間、オスはメスとの出会いを求め幻想的な光を放し乱舞します。
釧路湿原に生息するホタルたちが、いつまでも生息できる豊かな自然環境と水辺環境を未来へ残そうと強く思いました。



ホタル観察
★ほら!ホタルがたくさん

ホタル観察
★手の中で光を放すホタル

ホタル観察
★この指にとーまれ!


観 察 メ モ
ホタル観察
ヘイケボタル ♂♀

 活動開始時19時00分の外気温:17.8℃。
 活動時間:19時00分〜20時45分。

★ヘイケボタル(ホタル科)Luciola lateralis( ルキオラ ラテラリス)甲虫目

【生息地】 日本全土、東シベリア、千島列島、サハリン、中国東北部、朝鮮半島。
【体  長】 オスは10o前後、メスは12o前後。
【体  色】 オス、メスともに黒色。前胸背板は淡い赤色で、真中に黒の太い縦線が1本。
【特  徴】 複眼は大きくオス、メス共にほぼ同大。細い触角があります。
【発光器】 オスの発光器は第5・6節で2つ。メスの発光器は第5節で1つ。
      光シグナルは、求愛などのコミュニケーション(種保存の配偶行動)。
【生殖器】 オス、メス共に先端部。




ウチダザリガニ
実 施 日:2023年 7月16日(日)天気:曇 気温:19.7℃

活動内容:釧路湿原は“楽しい”がいっぱい !
     〜住民参加 特定外来種ウチダザリガニ捕獲&試食体験〜


主催:こどもエコクラブくしろ
   釧路湿原国立公園ボランティア・レンジャーの会
   環境省釧路湿原自然保護官事務所

      
 コロナ感染拡大の影響で中止していた「住民参加〜特定外来種ウチダザリガニ捕獲&試食体験〜」イベントを コロナ感染対策の行動制限が緩和されたことから、小学生の子どもとその家族4組ら35名が集まり釧路湿原鶴居村温根内園地で4年ぶりに行いました。

このイベントは、釧路湿原に侵入した特定外来生物ウチダザリガニの捕獲体験を通して、外来生物が引き起こす環境問題や、私たちが行う釧路湿原の 保全活動の取り組みなどを住民の方々へ広く普及啓発することを目的としたものです。

 参加者は私たちが作った紙芝居を通して、特定外来生物ウチダザリガニが環境に与える影響などを学んだ後、主催者が昨日設置したザリガニ捕獲カゴを引き揚げ、 ウチダザリガニを回収したり、ザリガニの大きさや重さを一尾ずつ計測する体験をしました。
捕獲したウチダザリガニは、“姿塩ゆで”にして試食しました。

「外来生物ウチダザリガニが環境に与える影響について紙芝居で分かりやすく教えてくれたので、とても勉強になりました。
はじめて食べたウチダザリガニは、”エビ”のような”カニ”のような濃厚な味で、とても美味しいかったです。」と話していました。

 
挨拶
当クラブ代表(コウスケくん)が参加者の皆さんにあいさつ。
ウチダザリガニ紙芝居
紙芝居で外来生物ウチダザリガニについて参加者に伝える -1-。
ウチダザリガニ紙芝居
紙芝居で外来生物ウチダザリガニについて参加者に伝える -2-。

河川に仕掛けた“捕獲カゴ”を引き揚げザリガニを回収体験する参加者。
計測体験をする
オスやメスの識別や重さ、体長などを計測体験をする参加者。
試食
 外来生物ウチダザリガニを試食する  さて!どんな味?。



実 施 日:2023年 (令和5年) 6月25日(日) 天気:晴 気温:24.3℃ 南1.7m/s
活動内容: 特 定 外 来 種 ウ チ ダ ザ リ ガ ニ 捕 獲 調 査 防 除

 6月、太平洋沖合いで集中発生する海霧の季節となった釧路市。
海霧が日照を遮る影響で、湿潤で冷涼な日が8月上旬頃まで続きます。 この冷涼多湿な気候こそ釧路湿原や湿原の生き物たちを豊かに育んでいます。

 私たちは、釧路湿原に生息する水辺環境を守るため、 湿原の生態系に悪影響をおよぼす恐れがある特定外来種ウチダザリガニの防除活動を毎年行っています。
 特定外来ウチダザリガニ捕獲調査防除は「釧路湿原国立公園ボランティア・レンジャーの会」と「環境省釧路湿原自然保護官事務所」の協働活動で、 今年度は5月から9月まで月1回行う予定です。
昨日、釧路湿原国立公園ボランティア・レンジャーの会の方が一昼夜水中に設置した捕獲カゴを本日引き揚げてウチダザリガニを回収し、330尾捕獲しました。

 
ウチダ
 特定外来種ウチダザリガニ ♂
ウチダ
 捕獲したウチダザリガニ雌雄確認
ウチダ
 ザリガニの生態や形態などを学ぶ
     
ウチダザリガニ
picture:竹川勘雲
特定外来生物ウチダザリガニ
 ウチダザリガニは北アメリカ太平洋側コロンビア川流域が基産地です。
北海道に生息しているウチダザリガニは、1930年米国優良水族移植の目的で農林省水産局がオレゴン州ポートランドから輸入し、道東の摩周湖に476尾が放流されました。 その後、何らかにより人的に拡散したと考えられています。

 冷水性の雑食性で、ザリガニペストといわれるミズカビ病保菌者のウチダザリガニは、冷涼な気候の釧路湿原など北海道東部の湿地や河川、 湖沼など好適環境で爆発的に増殖し続けています。
釧路湿原では競合するニホンザリガニを始め、淡水魚の産卵床である水草、水棲昆虫などの底生生物、阿寒湖に生息する国の天然記念物マリモなどを捕食し、 在来淡水生態系に深刻な悪影響を与えています。
この様に深刻な悪影響を与えることから、環境省は2006年2月「特定外来生物」に指定しました。


 
 --- 釧路湿原自然再生普及行動計画ワンダグリンダ2022年度活動報告 ---
題名:「みんなで進める! 釧路湿原の自然再生 ワンダグリンダ・プロジュクト参加団体」

  「こどもエコクラブくしろ」は、釧路湿原の将来のあるべき姿について子どもの視点で意見や要望などを提言するため、 唯一子どもたちだけの団体として環境省や国土交通省、自然保護団体らの手で現在進められている釧路湿原自然再生の 「釧路湿原自然再生協議会構成メンバー」に登録参加しています。
毎年度、釧路湿原の保全や再生につながる環境活動を実施し、釧路湿原自然再生普及行動計画へ取り組み等の報告をしています。 「こどもエコクラブくしろ」は5ページ目に掲載されております。

※「ワンダグリンダ」とは、「Wonderful」(すばらしい)、「Only One」(ひとつの)、「Greenだ!」を併せた造語で 釧路湿原自然再生普及行動計画の具体的な取り組みの愛称です。

● 再生普及行動計画オフィスのホームページ「ワンダグリンダ活動紹介ページ」

● 再生普及行動計画オフィスのホームページ「ワンダグリンダ/こどもエコクラブくしろ活動紹介ページ」




 
釧路湿原 新緑6月、釧路湿原国立公園内を大量の水を湛えた釧路川が大きく蛇行しゆったりと流れています。 (標茶町夢が丘展望地)

実 施 日:2023年 (令和5年) 6月4日(日) 天気:曇 気温:18.2℃ 南南西3.9m/s
活動内容: 第20回 身近な水環境の全国一斉調査参加 〜釧路湿原温根内川分流〜
  
 エゾハルゼミが初夏の季節を告げ鳴き、繁殖のため渡って来たウグイスやカッコウなど野鳥たちのさえずりで釧路湿原は大賑わいです。

  水を命として多くの生き物たちを育んでいる釧路湿原の水環境を学び守るため、全国水環境マップ実行委員会の主催で実施されている 「第20回身近な水環境の全国一斉調査」に今年度も参加し、釧路湿原国立公園 温根内川分流の水質と川の生き物調査を行いました。

     
水温
 標準色板で色の変化を見る
反応
  調査河川の生き物しらべ
色の変化
  調査河川で見つけた生き物

 調  査  結  果

調査した川 温 根 内 川 分 流  (北海道鶴居村)
調 査 地 点  北緯43度06分35秒  東経144度19分55秒  GPS検索
水     温  11.3℃(Am10:40) 現地外気温18.2℃(Am10:40) 試水温度12.0℃(Am10:45)
COD(D)   6.0mgO/L
pH   6.4
流     れ  この頃の降雨で水量がやや多く流れもやや早い
水     深  70.0p〜97.0p
臭     い  泥炭及び腐葉臭
濁     り  一見透明のようだが腐葉などの浮遊物が観察される
川 の 生 き 物  ウチダザリガニ(特定外来種)、ヤゴ(ルリボシヤンマ、エゾトンボ)、ヨコエビ、エゾトミヨ、
 カゲロウの仲間、トビゲラの仲間、ヤマベ
特 記 事 項  河川は全く人の手が加わっておらず、丘陵地周辺部から流れ出た湧水や雨水が集まり、 湿原内を蛇行しながら釧路湿原国立公園の特別保護地域へ流入しています。
河畔はハンノキを中心とした湿原林で、ヨシ・スゲ類群落湿原(低層湿原)植生からなっています。
川幅は3.0〜5.0b程で狭く、低質は小砂礫、砂、落葉などが堆積した腐泥で、普段の水深は15〜70aほど、 湿原内部へ流入すると急激に深くなり、比較的変化に富んでいます。
参 加 人 数  メンバー:6人  保護者:5人  サポーター:2人



 
釧路湿原 釧路湿原国立公園(釧路町細岡展望地)

実 施 日:2023年 (令和5年) 5月27日(土) 天気:晴 気温:20.6℃ 南南西5.5m/s
活動内容: 令 和 5 年 度 釧 路 湿 原 国 立 公 園  クリーンデー参加

ごみ拾い  釧路湿原国立公園クリーンデーは、環境省が定める「自然公園における全国一斉の美化清掃運動」の一環として、釧路湿原国立公園の美化清掃活動 及び自然保護啓発を目的に、釧路湿原国立公園連絡協議会事務局(釧路市、釧路町、標茶町、鶴居村) が毎年行っている活動です。   写真:拾い集めたゴミ(ペットボトル、酒ビン、靴、ゴルフボールなど)

今年度は釧路町の当番で一般市民や地元企業、自然保護団体など総勢50名程が参加して、 釧路湿原細岡ビジターズ・ラウンジ周辺や達古武沼オートキャンプ場周辺(釧路町)で行われました。  私たちは、釧路湿原国立公園に訪れた方々が気持ち良く公園を利用していただくため 「釧路湿原国立公園クリーンデー」に毎年参加しています。
釧路湿原細岡ビジターズ・ラウンジの皆さんが清掃していますが、 草陰にペットボトルや酒ビン、靴などのゴミが有り拾い集めました。自然を汚さずにきれいに利用したいものです。

          
--- 釧 路 湿 原 国 立 公 園 ---
 釧路湿原の全面積は約2万f。釧路市、釧路町、標茶町、鶴居村にまたがる国内最大の湿原で、東京の山手線がすっぽり入るような広大な湿原で、日本最大の湿原です。
ヨシ、スゲ湿原とミズゴケ湿原からなり、その中を釧路川や大小の河川がゆったりと蛇行しながら湿原の命である水をたたえ、多様な生き物たちを育んでいます。
クシロハナシノブやハナタネツケバナなどの植物約700種。エゾカオジロトンボ、イイジマルリボシヤンマなどの昆虫約1,100種。日本最大の淡水魚イトウなどの魚約40種。 環境省のレットリストに指定されている両生類キタサンショウウオなどの両性類・は虫類19種。タンチョウやシマフクロウ、オオワシなどの鳥類約200種。エゾユキウサギ、 キタキツネなどの哺乳類約26種など多様な動・植物が生息しています。
・昭和10年(1935) タンチョウの繁殖地として国の天然記念物に指定
・昭和55年(1980) 国内第一号のラムサール条約登録湿地に指定。
・昭和62年(1987) 国内28番目の国立公園に指定。



実 施 日:2023年 (令和5年) 5月20日(日)天気:晴 気温:12.5℃ 南南東5.7m/s
活動内容:    新 緑 の 息 吹 を 感 じ て  〜 野 鳥 観 察 2023 〜
 
野鳥観察1
「ジェージェー」と鳴くミヤマカケ
野鳥観察3
ス(スズメ目/カラス科)を観察
 野鳥たちを観察するには、木々葉が茂る前の5月上旬から6月上旬頃が最適期です。

参加者7名。野鳥図鑑と双眼鏡を手にして釧路湿原に隣接する釧路町森林公園で実施しましたが、どうやら観察時間が遅かったようで、 野鳥たちの姿はあまり観察されませんでした。
釧路地方に繁殖のため渡って来た野鳥たちは、子育てを迎え親鳥は一段と忙しくなります。
         
姿を確認
   ■ミヤマカケス■エゾムシクイ■ハシボソガラス
鳴き声
   ■トビ■ヒガラ■キジバト■コゲラ■アカゲラ■シジュウカラ■ハシブトガラ
その他

   ▼クジャクチョウ▼モンシロチョウ▼ルリタテハ▼ベニシジミ▼シマリス▼イイズナ(コエゾイタチ)▼ヤマベ(幼魚)
 



実 施 日:2023年 (令和5年) 4月30日(日) 天気:雨/曇 気温:8.8℃  北1.5m/s
活動内容:2023年度 活 動 始 動〜 改修木道で早春の釧路湿原散策 〜
       
木道改修工事が終了したばかりの新し
い木道を通って早春の釧路湿原を散策
 新しい仲間も加わり、2023年度のエコ活動を始動しました。

 今年は例年になく早く春が来ました。
平年なら4月中旬まで残る湿原の積雪は、3月〜4月にかけて平均気温が記録的に高かったため急速に雪解けが進み冬眠から目覚めた エゾアカガエルたちが「湿原に春が来たぞ!」と恋の大合唱をし、 湿原の生き物たちが活動し始めました。

昨夜からのまとまった降雨が昼頃上がったので、今年度のオリエンテーション後、木道改修工事が終了したばかりの釧路湿原国立公園・温根内園地 (くしろしつげん おんねないえんち)の真新しい木道を通って早春の湿原を散策しました。


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